昨日(4月24日)、いつも行く尼崎市の上坂部西公園に出かけた。入口近くにあるナンジャモンジャノキ(ヒトツバタゴ)が今年も咲いていた。まさに今満開状態。ネームプレートには「アメリカヒトツバタゴ」と書いてある。ネット記事によると、アメリカヒトツバタゴはヒトツバタゴに比べて花弁が細長くて先端が尖っているそうで、記事に添えられた画像で確認してもたしかにそのようだ。念のため学名の Chionanthus virginicus で海外の記事などを検索しても同じだった。
ところがこの上坂部西公園のものは、ネット記事のものより細くはないし、先端も尖ってない。ほんとうにこれはアメリカヒトツバタゴなのか?
LUMIX G1 + LUMIX G VARIO 45-200mm/F4.0-5.6/MEGA O.I.S.(以下同じ)
上坂部西公園のナンジャモンジャノキのアップ写真。先端は尖っていない。
こちらは同じく上坂部西公園のナニワイバラ(Rosa laevigata)。私はどちらかというと、バラは豪華な八重の品種よりも、このナニワイバラやコックテールような、一重のスッキリとしたバラの方が好きだ。
八重のバラは確かに美しいが、いかにも西洋人趣味という感じで、ときに暑苦しいというか、鬱陶しく感じることがある。ことに、花の盛りを過ぎた頃のバラ園に行くと、もう見るも無惨で、醜悪ですらある(ちょっと言い過ぎか)。
そういえばあのすべてが装飾花の西洋アジサイ(ハイドランジア)だって、日本のアジサイがあちらで品種改良されたものだ(もっともこのタイプのものは、もともと日本にあったものだが)。おそらくあちらの人にとって、ガクアジサイ(周辺部だけが装飾花)などは貧弱に見えるのだろう。
あの清楚なツバキだって、あちらで改良されて、まるで厚化粧美人のような、品のない姿にされてしまった。ただこういった花も、あちらの風景の中に置けばよく映えるのだと思う。
桜は日本人の大好きな花だが、ソメイヨシノやヤマザクラみたいな一重の花は、西洋人は関心を示さないという。どちらかというとサトザクラ系の八重のサクラを好むという。あの大阪造幣局の通り抜けで見られるタイプだ。
ことほどさようにあちらとこちらとでは好みというか美意識がまるで違う。こちらはあっさりと自然のままに、余白は余白のまま残しておく。あちらはゴテゴテと飾り立て、余白は仕事のやり残しとみなして、すき間なく埋めてしまおうとする。ある意味あちらは単純で分かりやすい。